平成30年度末に、現在の講座制度が廃止され、教員は、研究領域に関連する四つの「系」に分類されて配置されるようです。この組織は、教員が研究をするための大きな箱のような物で、ここは学生指導には何の権限も持たない組織です。
学生の教育については、現在すでに設置され、学則上では、講座と横並びの教育研究組織として位置付けられながら、なぜか教職協働型構造を持ち、なにより院長が、任期付きの事務職員で、大学経営学事顧問で、副学長の、寺尾前学長です。前の記事にも書きましたが、教育研究組織で、教育課程の編成や入試の責任者である院長が、1年更新型の任期付きの事務職員であることは、大いに問題があります。
改革後の新教職教育院は、教育研究組織からは、格下げされるようで、教育指導体制となるようですが、学則上での位置付けや、教授会との関係は、学長に説明を求めても答えが帰ってきません。
さらに驚くことに、この不明瞭な体制である教職教育院に、参画するか、あるいはしないのかを問う、意向確認調査が教員に対して行われています。
本学には、多様な分野を専門とする教員がいます。ですから、それらの人的資源をもっとも有効に活用するためには、教員数の点からも、全員が教職教育院に所属し、学生の教育にあたるべきだと考えられます。が、そうしない理由の問いかけに、説明会の場で学長は、「教員は採用された経緯や状況も、人それぞれである。協力しようという人に来てほしい」という答えを繰り返すのみでした。
参画を希望したりあるいは限定的な参画を希望する教員には、執行部による面接があるようです。
教職教育院立ち上げの時には、希望しても、面接ののちはねられて所属できなかった教員もいました。 また、所属している教員からも、いろいろな不満の声が聞こえてきます。
なぜ、教員全員で、学生の教育に取り組まないのでしょうか?大学教職員が全学一致で取り組んでこそ、これからの難局を乗り越えられるのではないでしょうか。
学長執行部が好きな教員メンバーと嫌いな教員メンバーとに、選別しようとする意図が見てとれるのは、気のせいでしょうか?
人的資源の有効活用の観点から、教員の意図的選別が窺える点から、また運営体制がはっきりしない点から、問題があるこの新組織を、執行部は、「全国初の新指導体制」として本学の重点的取り組み課題の筆頭に掲げています。
全国初の取り組みと胸を張って掲げられる組織なのでしょうか、これは?