《学長選考会議はまともな学長評価を行っているのか》(2019年5月16日)


 本学HPに、平成29年度の学長選考会議による「学長の業績評価」が掲載されています。
令和の時代になったというのに、平成29年の業績評価が掲載されるとは、非常にのんびりした印象です。もっとも、平成30年度には、前学長と現学長の不当労働行為が最高裁判決により、決定的なものとなったので、それを隠したい意図もあるのでしょう。
推測するに、今年度(令和元年)11月ごろには、次の学長選考が行われるはずです。前回4年前もその時期でした。
櫻井学長の場合は、今年度で任期が終わり、再任もない、というのが規定上の解釈です。

 「次の学長を誰にするか」
現執行部やその周辺の人々は、彼ら独自の選考を進めているはずです。当然のことながら、寺尾・櫻井体制を踏襲する人物を候補として挙げるでしょう。
皆様もご存じのとおり、本学においてはすでに、教職員の意向投票は廃止され、学長を選考できるのは、学長選考会議のみとなりました。ですから、学長選考会議がまともな選考を行わなければ、更なる悪夢の繰り返しとなり、本学が「破綻」の一途を辿ることになるのではないかというのが、必然の予測です。

 学長選考まで6か月あまりとなったと思われますが、この重大事について、本学においては、いまだ何らの情報も出されていません。
その代わりに出されたのが、平成29年度の学長業績評価なのです。

 評価の結論部分において、以下のように述べられています。

 櫻井学長の「学長としてのリーダーシップを発揮され、いずれの評価項目においても、概ね良好に運営されていると判断する。」

 不当労働行為・人権侵害問題一つをとっても、平成29年度は、中央労働委員会から前学長・現学長の不当労働行為を認定されたことを不服として、大学が東京地方裁判所に提訴し(平成29年4月21日)、棄却され(平成29年12月13日)、さらに、東京高等裁判所に提訴(平成30年1月6日HP報告)した時期にあたります。
コンプライアンスも役職員行動規範も違反し、税金を使って提訴を繰り返した櫻井学長の業績が「概ね良好」とは、学長選考会議委員の皆さんの目は節穴なのでしょうか。学生も保護者も国民も、ステークホルダーたる人々は、今こそ怒りの声を挙げるべきです。

 国立大学法人福岡教育大学学長の業績評価結果について

 (以下抜粋)

 「以上、学長のプレゼンテーション及び質疑応答の結果、本会議では、下記の結論に達した。

 記

 平成 28 年 4 月 1 日に櫻井学長が就任して以来、学長としてのリーダーシップを発揮され、いずれの評価項目においても、概ね良好に運営されていると判断する。

 また、資料 3 にあるとおり、「平成 29 年度に係る業務の実績に関する評価結果」において、学長のリーダーシップの下、九州地区の広域拠点大学として新たに九州地区5教員養成・研修研究協議会を設置し、教員研修機能の強化を図るなど、「法人の基本的な目標」に沿って計画的に取り組んでいることが認められ、各項目で「順調」と評価されている。

 義務教育諸学校に関する教員養成機能における広域の拠点的役割を担うという福岡教育大学の基本的目標に向かって、実践型教員養成機能への質的転換を図り、我が国の学校教員の質の向上に貢献するため、ステークホルダーたる学生及び保護者、各教育委員会その他本学に関係する方々への説明責任を果たしつつ、一層のリーダーシップを発揮し、大学の発展に尽力されることを期待する。

 なお、上述の項目において表記されている大学のミッションの実現に向けた様々な取り組みについては、学内に対して説明を行いながら着実に実施されてきていることが確認できた。

 今後は、教職教育院や英語習得院などの組織体制の強化策や教育総合インターンシップの取り組み方及び指導経験のある教員の確保策を検討し、随時積極的に展開していく必要がある。このため、大学の将来ビジョンに基づく組織としての機能強化、ガバナンス面での指導体制の強化、併せて持続可能な財政運営の確保を図りながら、構成員である教職員が一丸となって大学の更なる発展のために寄与していくよう、一層のリーダーシップを発揮されることを本会議では期待するものである。

 以上」